皆さんは「ペキニーズ」という犬種をご存知ですか?ぺちゃんこの鼻とまん丸の目が特徴的な、ふわふわの毛に覆われた小型犬です。中国の宮廷で愛されてきた長い歴史を持つペキニーズは、その見た目の愛らしさとは対照的に、実は意外と頑固でマイペースな性格の持ち主なんですよ。
今回はそんなペキニーズについて、その性格や特徴から飼い方、気をつけたい病気、おすすめの遊びやお手入れ方法まで、詳しくご紹介していきます。これからペキニーズを家族に迎えようと考えている方も、すでに一緒に暮らしている方も、ぜひ参考にしてみてくださいね。
ペキニーズはどんな犬?

猫のようなマイペースな性格
ペキニーズは温和で攻撃性が低く、小さなお子さんがいるご家庭でも安心して飼うことができる犬種です。しかし、人懐こいわけではなく「猫のようにマイペース」という表現がぴったりの性格をしています。ひとりで行動することが多く、飼い主さんに抱かれることすら嫌がる子もいるほど。
でも、それは決して愛情が薄いわけではありません。ただ自立心が強く、あまりベタベタと構われるのが好きではないタイプなんです。そのため、甘えん坊な犬を希望する方には物足りなく感じるかもしれませんが、お互いの時間を大切にしたい方には理想的な犬種といえるでしょう。
また、ペキニーズは小型犬でありながら、勇敢で怖いもの知らずな一面も持っています。頑固さと賢さを兼ね備え、飼い主さんに対しては忠実。吠えることも少なく、イタズラや暴れることもそれほどないので、アパートなどの集合住宅でも安心して飼えますよ。
愛くるしいビジュアルが魅力
ペキニーズといえば、なんといっても特徴的なのがそのビジュアル。ぺちゃんとした平らな鼻と大きな丸い目、そして豊かな被毛が彼らの魅力です。特に被毛は「ダブルコート」と呼ばれる二重構造になっていて、アンダーコート(下毛)が特に多いのが特徴。
このふわふわとした毛並みが、ペキニーズを抱きしめたくなるような愛らしい見た目にしています。毛色はさまざまですが、ゴールド、セーブル、黒タンなどが一般的です。顔にはシワがあり、表情豊かなのも魅力のひとつ。
短い足と低い姿勢、少し横に広がった体型も特徴的で、まるで小さなライオンのような風貌は昔から「獅子犬」とも呼ばれていました。こんな愛らしい姿で堂々と歩く姿は、見ているだけで癒されますよね。
コンパクトサイズが暮らしやすい
ペキニーズの体のサイズは、成犬になると体高約20cm、体重は5kg前後(4〜6kg程度)になります。小型犬の中でもコンパクトなサイズ感で、アパートなどの限られたスペースでも飼いやすいサイズです。
子犬の頃はもっと小さく、生後8〜10ヶ月頃には成犬とほぼ同じ大きさになります。小型犬は大型犬よりも成長スピードが早いので、あっという間に大きくなってしまいますよ。生後3ヶ月の頃の体重を2倍にすると、成犬時の体重になるといわれています。
このコンパクトさが、抱っこしやすく、お出かけにも便利。しかし小さいからといって過度な抱っこは嫌がることもあるので、ペキニーズのマイペースな性格を尊重してあげることが大切です。
飼いやすさは性格次第?
ペキニーズは温和で攻撃性が低く、吠える頻度も少ないことから、犬初心者の方でも比較的飼いやすい犬種といえます。しかし、その独立心の強さと頑固さから、しつけには少し苦労することもあるでしょう。
被毛のお手入れは必須で、毎日のブラッシングは欠かせません。特に換毛期には抜け毛が多いので掃除が大変になることも。また、短頭種特有の呼吸器系の弱さもあるため、暑さ対策には特に注意が必要です。
総じて、「手間がかからない」という点では飼いやすい犬種ではありますが、その特性を理解して適切なケアができる方に向いています。ペキニーズと暮らすなら、彼らのマイペースさを受け入れ、互いに心地よい距離感を見つけられる方が理想的でしょう。
ペキニーズを飼うポイント
子犬期の育て方のコツ
ペキニーズの子犬を迎えたら、まずは社会化期を大切にしましょう。生後3ヶ月頃までの間に、様々な人や環境、音などに慣れさせることが、成長してからの性格形成に大きく影響します。ペキニーズは少し人見知りな面があるので、この時期のポジティブな経験が特に重要です。
食事については、子犬の頃は消化器官がまだ発達途上のため、1日3〜4回に分けて与えるようにしましょう。生後45〜60日頃は体重の4〜7%を、生後60日〜120日頃は体重の3.5%〜4%の量を目安に。子犬用のフードを選び、体重を定期的に測りながら量を調整していきます。
シャンプーは、ワクチン接種が完了してから2週間程度経過した後に始めるのが理想的です。自宅で行う場合は、1回目のワクチンが終了し2週間経過したタイミングで、体調に問題なければ行っても大丈夫です。散歩も同様に、ワクチン接種の状況を確認しながら、かかりつけの獣医師さんに相談して始めるといいでしょう。
成犬期の健康管理とケア
成犬になったペキニーズは、1日2回の食事に切り替えます。子犬用から成犬用のフードへの切り替え時期は、成犬の体重に近づく生後8〜12ヶ月頃が適切です。突然切り替えると胃腸に負担がかかるので、約1週間かけて少しずつ成犬フードの割合を増やしていきましょう。
運動量はそれほど多くなく、1日2回、1回10〜15分程度の散歩で十分です。激しい運動は必要なく、のんびりと散歩を楽しむ程度で大丈夫。ペキニーズは暑さに弱いので、夏場は朝晩の涼しい時間帯に散歩するよう心がけましょう。
被毛のお手入れは成犬になっても毎日必要です。ダブルコートで特にアンダーコートが多いペキニーズは、抜け毛が多くブラッシングが欠かせません。また、顔のシワ部分は汚れがたまりやすいので、こまめに拭き取りケアをすることが重要です。
室内の温度管理も大切なポイント。短頭種のペキニーズは呼吸が苦手で熱中症になりやすいため、夏場はエアコンを常に点けて25℃前後に保つよう配慮しましょう。また、滑りやすいフローリングは関節に負担をかけるため、カーペットなどを敷いてあげるとよいでしょう。
高齢期の特別なサポート
ペキニーズの平均寿命は12〜15年と、小型犬の中でもやや長生きな傾向があります。高齢になってきたら、食事や生活環境にも特別な配慮が必要になってきます。
高齢になると消化器官や代謝が衰えてくるため、食事は消化のよいシニア犬用フードに切り替え、場合によっては1日3〜4回に分けて少量ずつ与えるとよいでしょう。食欲が落ちてきたら、温めたり水分を加えたりして食べやすく工夫することも大切です。
定期的な健康チェックはより重要になります。特にペキニーズは心臓が強くないので、高齢になると「僧帽弁閉鎖不全症」という心臓病にかかりやすくなります。定期的な心臓検診を受けるようにしましょう。また、歯の健康も重要です。歯周病は全身の健康に影響するので、若いうちからの予防が大切です。
身体的な衰えに合わせて生活環境も調整してあげましょう。高さのある家具への上り下りが難しくなってきたら、スロープやステップを用意する、滑りやすい床は特に注意してカーペットなどで対策するなど、老犬に優しい環境づくりを心がけましょう。
高齢のペキニーズは特に温度管理に敏感です。夏は涼しく、冬は暖かく保ち、急激な温度変化を避けてあげることが大切。また、高齢になると視力や聴力も衰えてくるので、家具の配置をむやみに変えないなど、安心できる環境を維持してあげましょう。
ペキニーズで気をつけたい病気は?
ペキニーズは比較的健康で丈夫な犬種といわれていますが、その体の特徴から気をつけたい病気もいくつかあります。まず最も注意すべきなのが、短頭種特有の呼吸器系の問題です。短頭種気道症候群と呼ばれる症状で、鼻腔狭窄、長すぎる軟口蓋、声門の狭窄などが複合して現れます。
呼吸が苦しくなるだけでなく、最悪の場合は呼吸困難から泡を吐き失神することもあるので油断できません。肥満になると症状が悪化するため、適正体重の維持が非常に重要です。また、高温多湿な環境で症状が急激に悪化するため、夏場の外出や室内の温度・湿度管理には特に気を配りましょう。
気管虚脱も小型犬に多く見られる病気の一つです。気管支が押しつぶされ変形することで発症する呼吸障害で、軽い咳から始まり、進行すると呼吸困難やチアノーゼ、失神などの症状を引き起こします。これも肥満が大きなリスク要因になるので、適切な体重管理が欠かせません。
また、ペキニーズは心臓が強くないとされ、比較的若いうちから僧帽弁閉鎖不全症などの心臓病を発症することがあります。高齢になったら定期的な心臓検診を受けるようにしましょう。
目の病気も注意が必要です。結膜炎や白内障がかかりやすい病気として挙げられます。特に結膜炎は、目に異物が入っただけでも発症する可能性があるため、定期的に目のチェックをするようにしましょう。「白眼の充血」「涙量の増加」などの症状が見られたら、早めに動物病院で診てもらうことが大切です。
さらに、ペキニーズのような足の短い犬種は、椎間板ヘルニアを発症しやすいことが知られています。抱き上げると痛がる、動くことを嫌がる、歩くとフラつくなどの症状がみられたら、すぐに獣医師に相談しましょう。予防のためには、高い段差の上り下りを避ける、滑りやすい床材は避ける、ジャンプや過度な運動はさせないなどの注意が重要です。
皮膚の病気としては膿皮症に注意が必要です。ペキニーズは顔にシワがあるため、そこに汚れがたまりやすく皮膚トラブルの原因になることがあります。定期的に清潔にして、異常がないかチェックするようにしましょう。
主な病気 | 主な症状 | 予防法 |
---|---|---|
短頭種気道症候群 | 呼吸困難、いびき、運動不耐性 | 肥満予防、暑さ対策、過度な運動を避ける |
気管虚脱 | 咳、喉鳴り、呼吸困難 | 肥満予防、興奮を避ける、首輪ではなくハーネスを使用 |
僧帽弁閉鎖不全症 | 咳、息切れ、運動不耐性 | 定期的な心臓検診、適切な食事管理 |
結膜炎 | 目の充血、涙の増加、目ヤニ | 定期的な目のチェック、清潔な環境維持 |
椎間板ヘルニア | 痛がる、歩行困難、フラつき | 高い段差を避ける、肥満予防、滑らない床 |
膿皮症 | 赤いプツプツ、脱毛、かゆみ | 定期的な皮膚のチェック、シワ部分の清潔維持 |
ペキニーズにおすすめのおもちゃや遊びとは?
ペキニーズはマイペースで猫のような性格をしていますが、適切なおもちゃや遊びを取り入れることで、より豊かな生活を送らせてあげることができます。特におすすめなのが、噛むことを楽しめるおもちゃです。ペキニーズはあまり活発に動き回るタイプではありませんが、じっくりと噛んで遊ぶことを好みます。
テトラジャパンのパピーコングSは、子犬のペキニーズにとって絶好のおもちゃになります。子犬の乳歯にやさしいやわらかな天然ゴムで作られており、あまがみ・いたずら対策にも最適です。特に形状が「咥えやすい・噛みやすい・前足で固定しやすい」という設計になっているため、ペキニーズが自分で楽しく遊べるおもちゃとして人気です。
さらに使い方をアレンジするなら、パピーコングチキン味ペーストなどを中に詰めてあげると、ペキニーズの知的好奇心を刺激する遊びになります。ペーストの香りに誘われて、コングを噛んだり転がしたりしながら長時間楽しく遊んでくれるでしょう。これはお留守番のときにも最適な遊びです。
成犬になったペキニーズには、コングトラックスなどの少し硬めのおもちゃもおすすめです。タイヤの形をしたこのおもちゃは、内側の溝にジャーキーなどの犬用おやつを詰めることができ、「どうやって取り出そう?」と考えながら遊ぶ知育玩具の要素もあります。噛む力の強い犬にも適した丈夫なゴムでできているので、長く使えるのも魅力です。
ペキニーズは知恵と忍耐力を発揮するのが得意なので、おやつを隠すパズル系のおもちゃもよく合います。少し難易度の高いものでも、諦めずにチャレンジする姿が見られるでしょう。ただし、あまりに難しすぎるとフラストレーションがたまることもあるので、犬の性格や状況に合わせて選ぶことが大切です。
屋外での遊びとしては、軽いボール遊びや短時間の追いかけっこなどが適しています。ペキニーズは呼吸器系が弱いので、激しい運動は避け、適度に休憩を入れながら遊ぶことがポイントです。特に暑い季節は熱中症のリスクが高まるので、室内での遊びを中心にするとよいでしょう。
どのような遊びをするにしても、ペキニーズのペースを尊重することが何より大切です。無理に活発に遊ばせようとするのではなく、彼らが心地よいと感じる遊び方を見つけてあげましょう。少しずつ遊びのレパートリーを増やしていくことで、飼い主さんとペキニーズの間の絆もより深まっていきますよ。
ペキニーズのシャンプーの頻度は?
ペキニーズはボリュームのある豊かな被毛が特徴的な犬種です。そのため、適切なシャンプーケアが欠かせません。では、どのくらいの頻度でシャンプーをすればよいのでしょうか?
一般的なペキニーズのシャンプー頻度として最も推奨されているのは、2〜3ヶ月に1回のペースです。これは毛が伸びて絡まりやすくなる前に被毛を整えるために最適なスパンとされています。特に首回りや腹部などは毛が厚く密集しやすい部分なので、放置すると毛玉や汚れが蓄積し、皮膚トラブルの原因になることも。
さらに、毛量が多く被毛の質がデリケートなペキニーズは、月に1回程度のシャンプーカットも効果的です。シャンプーと軽めのカットを組み合わせることで、被毛の清潔さと見た目の美しさを保ちつつ、皮膚トラブルの予防にもつながります。
ただし、あまり頻繁にシャンプーをしすぎると、皮膚の乾燥や皮脂バランスの崩れを招くこともあるので注意が必要です。季節や生活環境、ペキニーズの個体差によって最適な頻度は変わってくるので、皮膚や被毛の状態を見ながら調整するとよいでしょう。
シャンプーをする際に特に重要なのが、使用するシャンプー選びです。ペキニーズのデリケートな皮膚には、刺激の少ない優しい成分のシャンプーがおすすめです。そこで注目したいのが「コノコビ PET NATURE Shampoo&Conditioner」というオーガニックシャンプーです。
コノコビのシャンプーには、カキタニン、ティーツリー葉油、ローズマリー葉エキス、アロエベラ葉エキスなど12種類もの天然由来成分が配合されています。これらは愛犬の皮膚トラブルを防ぎながら、健康な毛並みを保つ効果があります。特に、皮膚の保湿や炎症を抑える成分が豊富に含まれているため、敏感肌のペキニーズにも安心して使用できるのが魅力です。
さらに、コノコビのシャンプーは、シリコーン、鉱物油、パラベン、合成香料など8つの添加物を使用していない無添加処方。ペキニーズのデリケートな肌に優しく、敏感肌の子でも安心して使えます。
特筆すべきは、その消臭効果です。アンモニア、トリメチルアミン、酢酸、イソ吉草酸、n-酪酸という5大悪臭成分を平均99%も除去してくれるので、ペキニーズ特有の体臭が気になる方に特におすすめ。シャンプー後は爽やかな香りが持続し、その効果は1週間近く続くというから驚きです。
また、コノコビのシャンプーは豊かな泡立ちが特徴で、少量でも効果的に使えます。泡切れも良いのでスピーディーにすすぎができるため、お風呂が苦手なペキニーズでもストレスの少ないバスタイムを実現できます。
シャンプーの際は、ペキニーズの被毛を丁寧にかき分けて、皮膚まで十分に洗いましょう。特に顔のシワやわきの下、お尻周りなど汚れがたまりやすい部分は念入りに。ただし、顔を洗う際は目や耳に水やシャンプーが入らないよう細心の注意を払いましょう。
シャンプー後のドライヤーも重要です。ダブルコートのペキニーズは乾かし残しがあると湿疹などの皮膚トラブルを引き起こす可能性があります。皮膚まで十分に乾かし、同時に優しくブラッシングすることで、乾いた後の毛並みも美しく仕上がります。
コノコビのシャンプーを使った後は、ペキニーズの被毛がしっとりとまとまり、つやも出てくるという効果も期待できます。ブラッシングの際の手触りも格段に良くなり、毎日のお手入れが楽しくなるかもしれませんね。
まとめ
今回は、マイペースで愛らしいペキニーズについて、その性格や特徴、飼い方のポイント、気をつけたい病気、おすすめの遊び、そしてシャンプーケアについてご紹介しました。ペキニーズは、猫のような自立心と、飼い主に対する忠実さを兼ね備えた魅力的な犬種です。
その独特の性格を理解し、互いに心地よい距離感を見つけることができれば、ペキニーズとの生活はとても豊かなものになるでしょう。ぺちゃんこの鼻と大きな目、豊かな被毛で覆われたその姿は、見ているだけで癒されますよね。
適切なケアと愛情をもって育てれば、ペキニーズは12〜15年という長い期間、家族の一員として共に歩んでくれます。毎日のブラッシングや適切なシャンプーケア、バランスの取れた食事と運動、そして何より彼らのペースを尊重することが大切です。
特にシャンプーケアでは、コノコビのPET NATURE Shampoo&Conditionerのように、天然成分で作られた犬に優しいシャンプーを選ぶことで、被毛の美しさを保ちながら皮膚トラブルも予防できます。
ペキニーズという犬種の特性を理解し、その魅力を最大限に引き出しながら、素敵なパートナーシップを築いていければいいですね。あなたもペキニーズとの暮らしを始めてみませんか?彼らのマイペースさとプライドの高さに時々困らされることもあるかもしれませんが、その分だけ信頼関係を築けたときの喜びは大きいはず。ぜひ、パートナーとして迎えてみてください。
飼いやすい小型犬
初心者には飼いづらい小型犬
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